はじめに
本ブログ制作にあたり、xica.net様とTheories様のサイトを参考にした。xica.net様はビジネスシーンやデータ分析における注意事項に焦点を当てて言及されている。またTheories様は数多くの認知バイアスを具体例を交えながら解説している。
本ブログではオタク目線でまとめてみる。
バイアスとは?
バイアス "bias" とは、偏り、先入観、傾向etc...の意味をする英単語。性癖とかいう意味もあるらしい。
バイアスとよく似た概念としてステレオタイプ”stereotype”が存在する。これらの違いは以下の通り。
- ステレオタイプ:多くの人に浸透している固定概念やイメージ。
例:オタクは陰キャ。
- バイアス:ステレオタイプ+評価、感情、態度、行動。
だから嫌い。避けている。(感情、行動)
バイアスによって、あれこれ考える必要が無くなるので楽ではある。しかし、本質的な部分が見えなくなってしまう。
これは”決めつけ”と言い換えることも出来そうだ。「相手は○○だから××に決まってる」と決めつけることで友好関係が築けなかったり、不要な対立を生んでしまったり。
色んなバイアス
バイアスには種類があるが、今回は16個を例文を交えながら見ていこう。
1.認知バイアス
これまでの経験から生まれる先入観、直感などにより生じる。日常でも生じやすい。
例:あいつはラブライバーだからヤバい奴。
2.確証バイアス
自分に都合の良い情報ばかりに着目してしまうバイアス。都合の悪い情報は排除しようとする心理とも言える。
例:女性声優が(自主規制)するわけがない。
3.権威バイアス
情報の発信元が持つ権威性によって、無条件に信じてしまうこと。
例:女性声優が言っていることだから正しい。
4.正常性バイアス
不測の事態が起きても「大丈夫だ」と思い込もうとするバイアス。災害発生時に「どうせ大丈夫だろう」と思い込んだせいで逃げ遅れた、という例が分かりやすいか。
例:(自主規制)騒動が起きたが、女性声優だから大丈夫だ。デマに決まってる。
5.希少性バイアス
手に入りにくいものに魅力を感じるバイアス。
例:優木せつ菜のゲマズフィギュアが高い。
6.内集団バイアス
仲間意識によって生じるバイアス。いわゆる「身内びいき」。
例:オタク仲間が言ってることだから信じる。
7.後知恵バイアス
「いやこうなると思ってたし?」と思い込むバイアス。これ自体はよくあることだが、このバイアスを持っている人間は他のバイアスも抱えている危険性がある。
例:Kアリーナの混雑。
8.自己奉仕バイアス
成功は自分のおかげ、失敗は他人や環境のせいにしようとするバイアス。
例:コンテンツ繁栄は自分のおかげ。コンテンツ衰退はアレのせい。
9.行為者・観察者バイアス
自分のミスは環境、外的要因のせい、他人のミスはその人の性質、内的要因のせいとするバイアス。自分に甘く、他人に厳しい、というもの。
例:自分の炎上は周りのせい。あいつの炎上は(自主規制)のせい。
10.アンコンシャス・バイアス
無意識に形成された先入観や偏見こと。「普通はこうする」という思い込みが例としてある。
例:ラブライバーだから4950円のなわとびを買うだろう。
11.生存バイアス
現状で生存、成功している事例しか見ないバイアス。
例:ラブライブ!のオーディションに合格した人以外を見ない。
12.自己中心性バイアス
自身を基準に他人の心情や認知を推察するバイアス。
例:自分が悲しんだから女性声優も悲しんでいるに決まってる。
13.感情バイアス
感情的な好き嫌いが意思決定に影響を及ぼすバイアス。
例:(自主規制)2はクソゲーだが、つい好きだから遊んでしまう。
14.投影バイアス
自身の好みや感情、価値観を他人に投影して認識するバイアス。
例:(自主規制)2はクソゲー。周りもそう思っているに決まってる。
15.一貫性バイアス
他者の1行動に一貫性があると思いこむ心理。
例:(自主規制)運営って、絶対IPに甘えてゲーム作りが杜撰になるよね。
16.保守性バイアス
新しい情報によって考え方や行動を変えることに躊躇する心理。
例:学園アイドルマスターが流行っているが、ラブライブ!に固執する。
その他の心理効果
○○バイアス以外にも様々な心理効果があるので、一部を紹介する。
17.バーナム効果
曖昧な特徴でも、自身に強く該当すると思いこむ心理。
例:ラブライバーって○○ですよね。←そうかも!!
18.ハロー効果
ある事象への評価が、他の目立った特徴に引っ張られる効果。
例:〇信は、すぐにトキメクし一人だけなんて選べなさそう。
19.ダニングクルーガー効果
能力の低い人ほど自分を高く評価しやすい心理。
20.コンコルド効果
過去の投資を惜しんで、追加投資を止められない心理。
例:(自主規制)はクソゲーだけど、課金したから辞められない。止まらない。
21.バンドワゴン効果
多くの人が支持する意見や行動に信頼感を抱く効果。
例:多くの人間が優木せつ菜推しになる。
22.フレーミング効果
同じ情報でも表現方法で受け取り方が異なる効果。
例:物販に2時間も並んだ。物販に2時間並んだだけで買えた。
23.アンカリング効果
最初の情報が基準となり、その後の認識に影響を与える効果。
例:ライブのチケット代。U20割。
24.アンダードッグ効果
不利な立場の人間を応援、同情したくなる効果。
例:ラブレターに縁が無さそうな〇信にキャラからラブレターがくる。
25.クレショフ効果
2枚の関係ない写真に、意味的な繋がりを感じる効果。
例:指○○亜の投稿写真...これは男がいるのでは?
26.バックファイア効果
信念に反する情報が提示されると、裏目になる効果。
例:推しが批判されると、かえって愛情が増す。
27.真理の錯誤効果
繰り返し提示された情報を真実だと思い込む効果。
例:2になって500曲遊べるとCMで言っている。しかし1の時点でそうだろう。
28.リスキーシフト
集団の中だと、よりリスクの高い決定をしやすくなる効果。
例:UO、家虎、みんなでやれば怖くない。
29.錯誤相関
2つの事柄に、相関関係があると錯誤、思い違いをすること。
例:女性声優の髪の毛とライブ予定。
30.根本的な帰属の誤り
他人の行動の場合、外的要因を過小評価する傾向。
例:オタクの迷惑行為を性格とか性質のせいにしがち。
31.アロンソンの不貞の法則
知らない人からの褒め言葉を、より嬉しく感じる法則。
例:女性声優からのリプライ。
32.代表性ヒューリスティック
ある対象の判断を、既知概念の代表的特性との類似性で判断する行為。
例:声優が未公表のキャラボイス→「○○さんかな?」
33.可用性ヒューリスティック
ある判断をするとき、すぐに思い出せる事例から情報から判断しやすい。
例:新コンテンツの推しを、他コンテンツで好きなキャラから選びがち。
34.選択のパラドックス
選択肢が多ければ多いほど、不満を感じやすくなるという心理効果。
例:今のラブライブ!
おわりに
バイアスや心理効果自体は防ごうにも防げないものである。そのため、上手く付き合っていくことが重要であるだろう。