1%ガチャ
1%でURが当たるガチャがある。これを100回引いたときにURがゲットできる確率は?
上記のガチャは、ソシャゲーとかでよくあるタイプのもの。何も知らないと
1%が100回だと1×100で100%じゃん!
となりがちだが、これは間違い。数学的に解くと、実際は64%ぐらい。
1%ガチャの計算方法
さっきの64%という確率の計算方法は
- 100回引いたときURがゲットできる確率、これを数学的に言い換えると、100回引いて少なくとも1個はURがゲットできる確率。
- これでも計算しづらいので、逆に100回引いてURが1個もゲットできない、つまり全ハズレする確率を考えてみる。
- 1%でURなので、それ以外が当たる確率は99%。
- 100回引いて全ハズレする確率は99%の100乗。これを計算すると36%ぐらい。
- ここから、全ハズレが回避できる確率は100%-36%で64%程度。
- つまり、全ハズレ回避=少なくとも1個はURゲット。なので64%ぐらい。
計算式に表すと
1回引いてURがゲットできる確率=0.01
1回引いてUR以外が出る確率=1-0.01=0.99
全ハズレの確率=(0.99)^100≒0.36
全ハズレ回避の確率≒1-0.36=0.64
全ハズレ回避=少なくとも1個はURゲットできる確率=0.64
数学では確率100%を1と表現します。10%なら0.1。1%なら0.01。
この0.64というのが、いわゆる”期待値”というやつです。
期待値とは
元来の期待値は、1回の試行で確率的に得られる値の平均値のこと。例えば「宝くじを買った全員が当選する金額の平均値」。ここでの金額の平均値が期待値。
数学的かつ厳密に議論する場合は、確率分布とか連続的確率分布、確率密度など色々小難しい要素を吟味する必要があるが、ここではカットしてざっくりと解説。
期待値の計算方法
肝心の計算方法だが、サイコロの例を使ってみる。
1~6がある普通のサイコロ。これを1回振ったときの期待値は?
1~6の目がそれぞれ出る確率は1/6。
求める期待値=(1/6)×1+(1/6)×2+(1/6)×3+(1/6)×4+(1/6)×5+(1/6)×6
=1/6+2/6+3/6+4/6+5/6+6/6
=21/6
=7/2
=3.5
この期待値3.5というのは
- 6人がサイコロを振ったときに出た目の平均は大体3.5
- 6回サイコロを振ったときの出た目の平均は大体3.5
みたいな意味である。数学の問題だと問題文に「サイコロの出る目は同様に確からしい」みたいな文言が付く。
正直言って、だからなんやねんという感じなので、もう少し実生活で役立ちそうな例を出してみる。
先ほどのサイコロの目で賞金が手に入るゲームがある。1プレイ10000円。賞金額は以下の通り。
- 0円
- 100円
- 1000円
- 5000円
- 10000円
- 40000円
このゲームに参加するべきか?
これを期待値を求めて考えてみよう。
1~6の目がそれぞれ出る確率は1/6。
求める期待値=(1/6)×0+(1/6)×100+(1/6)×1000+(1/6)×5000+(1/6)×10000+(1/6)×40000
=0/6+100/6+1000/6+5000/6+10000/6+40000/6
=56100/6
=9350
この期待値は1プレイあたり9350円得られる、という意味である。10000円使って9350円ゲット。つまり期待値的には1プレイごとに650円損するので参加しない方が良い、ということが言える。
おわりに
今回は適当に期待値について紹介してみた。ガチャやサイコロ以外にも、それこそ宝くじや他のギャンブル、ビジネスシーンにも適用できる。賢く生きるか見える利益を追求するか。それはあなた次第である。